ろうけつ染めの工程

ろうけつ染めは、溶かした蝋(ろう)を筆にふくませ、布に輪郭線を描くことから始まります。

輪郭線の内側に染料を塗ることで、色が滲まずに布に絵を描くことができます。

手描きによる蝋の線は、やわらかくて素朴な味わいです。

難しいのは色のバランスです。

次々に蝋を塗り重ねるため、最後に蝋を落とすまでどんな配色になっているのかわかりません。

想像しながら作業を進めます。

ベンジンで蝋を落とす時…どんな色が現れるかとドキドキする瞬間です。

その後、蒸気で30分ほど蒸して染料を布に定着させます。

最後に水洗いをして、余分な染料を落とします。

仕上げまでにかなりの手間がかかります。

でも何より時間を割くのは、デザインを考えるところです。

私とろうけつ染め

ろうけつ染めを初めて知った時、これだぁー!と思いました。

植物などをデザインして、まるで絵を描くように布に染める。

最高だと思いました。

美しい布は飾るだけでなく実生活に使える。それも大きな魅力でした。

私の好きなモチーフは、花や葉っぱ、雨や海や雲…

すぐ身近にある自然です。

自分が美しいと感じたまま、なるべく簡素で力強いデザインに落とし込み、

布の上に表現したもの、それが私のろうけつ染めです。

蝋の輪郭線の内側に染料を塗ります

私と絵画

アクリル画は4年前から始めました。

アクリル絵の具は染めと比べると自由度が高く、

どんどん上書きができるので、

描くほどに絵が大きく変わっていくのが魅力です。

心をやわらかくして、自分が本当は何を言いたいのか考えます。

絵の方から自分の中にある世界を教えられる。いつも素敵な発見があります。

アクリル画制作時の景色

ろうけつ染めの味わい、アクリル画の光

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